放課後 もう1つのWBC(Weather Baseball Crisis)? 

〜ウェザー・ベースボール・クライシス〜

【日頃からの対話する場が必要】
【気象ハンドブック(朝倉書店 出版) 引用】 ☆経済活動と気象 〜リスクマネジメントとデリバディブ〜☆
会社などの事業体は、つねに経営上のリスクによって収益が変動するので、安定した収益を上げるために、リスクの管理をしている。
リスクとは、将来何が起こるかわからない不確実性の結果として、経済的な損失が発生する可能性のことをさす。企業経営のリスクをあげると、為替、株価、金利、エネルギー、年金資産運用、企業倒産のほか、自然災害(地震、台風、異常気象など)がある。
リスクマネジメントの具体的流れは、次のように分類される。
@リスクの認識とリスクの構造分析
Aリスクを管理する手法の開発
Bリスクの軽減(販売戦略、商品構成)
Cリスクの移転(デリバディブなどの活用)
以下の「てんきず」メンバーの予測可能な事態が生じた場合のウェザー・リスクの認識と、異常気象が頻発する中でのウェザー・クライシスを考えましょう。
アメ・リーグ(関東地区) 「てんきズ」のメンバー表
打順 気圧配置 雨天率 HR率 てんきズの気性特性
1番 南岸低気圧 本州南岸を足早に通り過ぎ、関東地方で雨を降らせます。雨天率が高いです。ただし、日本の東海上に中心を持つ高気圧が走塁を妨害した場合は、自慢の快足を失います。本州付近で動きが遅くなり、低気圧周辺の湿った空気と高気圧の縁辺の湿った空気が合流し、陸地に流れ込みます。この湿った空気を受ける斜面では、大雨に警戒が必要です。なお、冬季は雪を降らせるので、都心では大雪に警戒が必要です。
2番 北高型
(北東気流)
オホーツク海に中心をもつ高気圧が関東地方にかけて張り出します。関東地方以北の太平洋側では北東からの冷湿な空気により曇雨天になります。雨天率は高くなりますがHR(Hard Rain)率は低いです。また、気温が比較的に低くなるので体調管理には注意が必要です。天気は西から変わるというセオリーが通じない、トリッキーな選手です。
3番 梅雨・秋雨前線 不確定 超高 好調・不調の波が大きいですが、関東地方に停滞すると雨天率とともにHR率も高まります!さらに、4番の台風周辺の暖かい湿った空気が前線に流れ込むと、アベックHR(Hard Rain)が脅威です。台風が遠くにある場合でも、前線を活発化させるので警戒が必要です。
4番 台風 不確定 超高 夏のシーズンは迷走しやすく、本州付近で動きが遅くなると雨天率・HR率が高くなり被害が拡大します。秋のシーズンは日本の南海上で芸術的な放物線を描き、日本に向かってきます。アーチストの一面がありますが、雨天率とHR(Hard Rain)率の高いスーパースラッガーなので警戒が必要です!河川の増水や土砂災害などで甚大な被害になる可能性があるので迷わず敬遠(避難)!陸海空での交通機関の乱れなども考えられます。また、沿岸部では高波や高潮(特に湾内)にも警戒してください。一塁に歩かせる施策(ハザードマップと避難経路の確認)が必要です。【二百十日・二百二十日(NHK気象ハンドブック 引用)】立春から数えてそれぞれ210日目(9月1日または2日)、220日目を言う。昔からこのころは稲の開花期にあたり、台風が来るので厄日とされている。このころから大きな台風がやって来て災害のおそれがあるもので、警戒を呼びかける意味があったものと思われる。
5番 積乱雲
(高層天気図で判断)
不確定 超高 入道雲とも呼ばれるミスター・サマーである!短時間の強い雨や落雷、突風、降ひょうに注意が必要です。局地的な一発がありますが、どこで振る(降る)かの判断が難しいです。テレビや新聞などで見る地上天気図では判断できないので、高層(500hPa面:上空5500m付近)の天気図と併せて判断することが必要です。一般的に、「地上気温と500hPaの気温の差が40℃」で可能性が高くなります。また、地上の風がぶつかる場所などの複合的な要因で積乱雲が発生します。近くで「ゴロゴロ」鳴ったら、積乱雲のコンバットマーチなので警戒してください。気象レーダーで雨雲の動きを確認してください。
6番 寒冷低気圧
(高層天気図で判断)
不確定 地上天気図では判断できないが、高層(500hPa面:上空5500m付近)の天気図では日本海上空に寒気渦が現れます。そして、関東地方に湿った空気が入り、大気が不安定な状態になると、局地的な一発があります。
7番 日本海低気圧 日本海を通過する低気圧は、関東地方では吹き上げ型と呼ばれ、雨が降る可能性が低くなります。しかし、日本海沿岸を進む低気圧は、雨降り型と呼ばれるパターンになることが多く、雨天率が高くなります。そして、爆弾低気圧となった場合は風雨の強まりに警戒です。交通機関が乱れます。
8番 寒冷前線 日本海から南下してくる寒冷前線は関東地方では雨を降らす可能性は低いです。しかし、熱界雷になると意外性の一発があるので注意です!主に夏に発生する熱雷、また、暖かい空気の下に冷たい空気がもぐり込む前線の付近で発生する界雷(カイライ)。この2つの要因となって発生することを熱界雷。
9番 温暖前線 1番の低気圧に繋げる役割があります。関東地方では、低気圧が四国沖に達すると雨が降り出すことが多くなります。これは低気圧の前面にのびる温暖前線の雨雲と言えます。層状性の雲なので、強い雨はありません。しかし、ネクストサークルには低気圧本体の雨雲が控えています。
代打 冬型の気圧配置 アメ・リーグ最終戦、9回裏に代打として登場します。フルスウィングした打球は強い北風(8m/s)に乗って場外に消えています。でたー!「木枯らし1号」・・・。この一発により、関東地方ではアメ・リーグの閉幕を告げます。一方で、日本海側ではユキ・リーグの開幕を迎えます。

降水確率をどのように活用するかを考えましょう!
降水確率とは?
6時間(週間予報の場合は24時間)に1mm以上の雨または雪の降る可能性を0%〜100%まで10%きざみの確率で表す。 つまり、対象地域に1mm以上の雨が降るか降らないかの確率であり、「雨の強さ」や「雨の広がり」でもありません。降水確率100%だと強い雨を想像する方もいるかもしれません。
降水確率が何%から傘を持つか?
「何%から傘を持つか?」という質問をよく耳にします。答えは人によって違うと思います。ただ、天気予報で「青い傘マーク」がつくのは50%からになります。左図(2011年8月10日11時気象庁発表)のように11日や13日は50%なので「青い傘マーク」がつきます。しかし、14日は40%なので「青い傘マーク」はつきません。つまり、天気予報のルールでは50%から「青い傘マーク」を持ちます。
プロ野球は打率3割(30%)で好打者
プロ野球では3割2分を残したリー選手が通算の打率部門で歴代1位です。打率3割台は凄い数字です。土俵は違いますが、降水確率30%でも降り(振り)そうな感じがしますね。
天気図と降水確率で判断
降水確率では「雨の強さ」は関係ないので、天気図により、「雨の強さ」も判断して異常気象から身を守ることが大事だと思います。「てんきズ」メンバーの気性特性を理解して判断してはいかがでしょうか。
出所 週間予報(気象庁) あなたは、何%で傘を持ちますか?ファイナル・アンサー?!

プロ野球 「ホームラン 通算記録 上位10選手」
順位 選手(敬称省略) 本塁打 実働期間 試合 打数
1位 王 貞治 868 (1959-1980) 2831 9250
2位 野村 克也 657 (1954-1980) 3017 10472
3位 門田 博光 567 (1970-1992) 2571 8868
4位 山本 浩二 536 (1969-1986) 2284 8052
5位 清原 和博 525 (1986-2008) 2338 7814
6位 落合 博満 510 (1979-1998) 2236 7627
7位 張本 勲 504 (1959-1981) 2752 9666
7位 衣笠 祥雄 504 (1965-1987) 2677 9404
9位 大杉 勝男 486 (1965-1983) 2235 7763
10位 田淵 幸一 474 (1969-1984) 1739 5881
プロ野球 「打率 通算記録 上位10選手」 *2011シーズンの現役選手
順位 選手(敬称省略) 打率 実働期間 打数 安打
1位 リー .320 (1977-1987) 4934 1579
2位 若松 勉 .31918 (1971-1989) 6808 2173
3位 張本 勲 .31915 (1959-1981) 9666 3085
4位 ブーマー .317 (1983-1992) 4451 1413
5位 * 小笠原 道大 .314 (1997-2011) 6519 2044
6位 川上 哲治 .313 (1938-1958) 7500 2351
7位 * 和田 一浩 .312 (1997-2011) 5095 1590
8位 与那嶺 要 .3110 (1951-1962) 4298 1337
9位 落合 博満 .3108 (1979-1998) 7627 2371
10位 レオン .308 (1978-1987) 4667 1436
参考 通算記録ランキング(日本野球機構オフィシャルサイト)

自然法則を利用したバッティング
プロ野球 バッティング解体振書(手塚一志 著) 引用
手塚氏の研究グループが「バットスウィングの基礎原理」を発見することに成功したのだ。研究の結果、バッティングは「ダブルスピン(二重回旋)」という運動原理によって成り立っている、ということが判明した。「ダブルスピン」とは、その名のごとく2つの回旋運動(スピン)が重なり合って起こる現象である(左図参照)。という記述がありました。 そして、目に見えない3つの慣性力として、「遠心力」、「重力」、「コリオリ力」が関係しているようです。
高気圧の原理に似ている!?
左図を見ると、体の軸が地軸とするならば、背中の回転は高気圧性の循環にあたります。高気圧は「遠心力」、「重力」、「コリオリ力」などのバランスによって発生します。
スポーツ観戦に行ってみよう!〜身近に存在する自然法則〜
野球のみならずサッカーやアイススケートなどのプロの技能を身近に見ることがいいと思います。自然法則を利用した一流プレーヤの技能を観察することはスポーツ観戦を更に楽しむことに繋がります。自然の脅威は恐ろしいですが、自然法則を利用した技能や技術は身近に存在します。
出所 プロ野球 バッティング解体振書 自然法則を解釈してスポーツを考える。一流のスポーツ選手は美しい自然なフォームで競技している。
ちょっ知 横道 〜自然法則を利用するバッティングは特許になるか?〜
自然法則の利用
バッティング・フォームは特許になるかといえば、答えは「なりません」。特許法では、「発明」を「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度なもの」と定義し、産業上利用できる発明を保護対象としています。 左図のように、「フォークボールの投げ方」も発明になりません。
技術的思想
それは、技術的思想が要件になるからです。「技術」とは、一定の目的を達成するための具体的手段であって、実際に利用でき、知識として客観的に伝達できるものをいい、個人の熟練によって得られる技能とは異なります。特許庁では、フォークボールの投球方法等の個人技能を例に挙げていますが、バッティングも同じく「技術的思想」にはあたりません。
気象技能から気象技術へ
観測網の整備や数値予報の精度向上により、個人による気象技能のみならず組織による気象技術を創る仕組みが課題になっています。もちろん、個人による気象技能から知識が生まないと始まりません。そして、それらの気象知識を客観的に伝達できる気象技術が必要です。技術を基盤とした、共創そして競争・成長のシナリオを描くべきでしょう。
出所 特許庁 組織としてのクライシス・マネジメントが必要です。
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